「Camel Yellow」
2001年11月発売
1.ラクダで行こう 歌詞

・試聴

2.君の傘に 歌詞 ・試聴
3.Swallow 歌詞 ・試聴
4.あじさい咲けば 歌詞 ・試聴

【 ラクダで行こう】
結成以来はじめての、約一年という長い活動休止期間を経て、再開のキッカケとして 作られた曲。
アコースティックギターと打楽器とハモりのバンド、というコンセプトを形にすべく、
あえて詞と曲がして完成しないうちに
(なんとタイトルの「ラクダで行こう」という 部分しか最初はなかった)
3人でお座敷セッションをしながら行き当たりばったりで 録音された。
一郎が普通のチューニングでGを弾いている時、チャオが5フレットにカポタストを着けてDを弾く、
という組み合わせで音が鳴っている。
豪宙太はドラムキットは叩いておらず、スルド、ダラブッカ、シェイカー、タンバリ ンを
ダビングしている。ライブでこの曲をやる事にした時、そのパーカッションパターンを
ドラムに無理矢理 置き換える事に彼が挑戦した事と、印象的な3声ハーモニーのリフレインが、
3人で 再開されたマーマーサウンドの基本を作り上げる事になった。

  [ チャオのコメント]
  青山通りを車で走ってた時の渋滞は、首都高のそれよりイヤじゃない。
  昔我々のいた音楽事務所を通り過ぎたあたりの渋滞にはまった時、
  私の脳に現れたあのラクダはかっこよかった。

  [一郎のコメント]
  いろいろな意味でエポックメイキングな曲です。
  初めて心から『ああ、俺たちって こういう音を出すバンドなんだなあ』と
  納得できたかも知れない。

【 君の傘に】
マーマーバンドが結成される以前、チャオと豪宙太が二人でやっていた
「プノンペン 合唱隊」の頃のレパートリーをリアレンジした作品。
チャオのボーカルスタイルと共に、和製フォーク色が前面に押し出されている。
一郎が弾く12弦ギターのドローン(常にCの音が鳴っている)を活かしたリフが
少 ない楽器数で厚みを出す効果を演出している。
コーラスハーモニーのパターンは、プノンペン時代のアイディアをさらに押し進めた 物で、
得意のパターンのオンパレード。
後奏の一郎のギターソロは、彼の人生でもまれに見るほどの長いものである。

  [ チャオのコメント ]
  これから梅雨だぞ、空もお前も泣くぞ。春は短いぞ。
  予感しながらどうにもできず、や っぱり泣いたなあ。

【 Swallow 】
5人編成で活動していた頃、ライブで数回演奏されただけでお蔵入りになっていた曲 をリメイク。
収録CD「Camel Yellow」の中で唯一、一郎のリードボーカルの作品。
ここでも、一郎が1フレットにカポタスとをした12弦ギターをFで、
チャオが6フレッ トで6弦ギターをCで弾くアイディアが取り入れられている。
「君の傘に」より若干新しい(といっても古いが)時代のフォーク、という風情であ ろうか。
豪宙太のドラムにテープエコーがかけられ、
ジョン・レノンのレコードのような雰囲気を出そうと試みられている。
また、ベースと間奏のピアノも一郎によってダビングされている。

  [ チャオのコメント]
  何をやっても駄目な時は駄目だよなあ。いい時はいいよなあ。
  そんなくり返しだなあ。 だからいいんじゃない?

  [一郎のコメント]
  このCDのテイク、大げさかも知れないけど、生まれて初めて思い通りの歌が録れ た。
  でも、作った当初は、マーマーバンドでやるつもりじゃなかったんだよ。
  当時の メンバーのゆたちゃんに
  『チャオも一郎もイイ仕事してるよ、この曲。やらない手は ないよ』とおだてられて、
  やってみた。その頃はいまひとつピンと来なかったんだけどね。

【 あじさい咲けば】
これも、かつて数回ライブで演奏されたが放っておかれた曲を、手直しした物。
そもそも全く違う歌詞が付いていたチャオの曲の、出だしの部分のメロディーだけを 残し、
中間部分を一郎、サビを豪宙太が作曲して、あらたにチャオが作詞し直した、
という複雑な経過を辿った3人による合作である。
隠し味的に一郎のキーボードによるストリングスが入っているが、
何よりも豪宙太の 前編マレットによるドラムプレイが、
オーケストラの打楽器隊ような効果を生んでい る。また、彼はこの曲で、
普通のドラムパターンでは中心的に使われる「スネア」を一回 も叩いていない。
できるだけスネアを普通に叩かない、これがこれ以降も独特のアンサンブルの秘訣と なっていく。

  [ チャオのコメント]
  梅雨と失恋はイコールです。女性は強いなあ。キッパリ私を忘れられるんだなあ。
  男は弱いなあ。歌、作っちゃうんだぜ。

  [一郎のコメント]
  初めてライブでやった時(まだ5人でやってた頃だな)、ラストでこれをやったら、
  なんか地味〜な会場のリアクションになっちゃって(笑)、以来、放置されてたんだよな。
  3人になってからやってみたら、『なんだ、イイ曲じゃん、これ!』ってなっ て、現在に至る。


 
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